寒冷地仕様は選ぶ価値あり【失敗しない新車購入術】
新車のカタログをよく見てもらいたいのですが、『寒冷地仕様』というオプションがあることをご存じですか?店員にどういうオプションか聞いたら、ほとんどのスタッフが上手く答えられないと思います。
「冷却水が凍りにくくなって、リアフォグランプがついて・・・」
最後には「スキーやボードなどで雪山に行かれないのなら、この辺りでは必要ないですよ。」と返ってくるはずです。本当にそうなのでしょうか?
意外と知られていない寒冷地仕様。実は相当優れものです。この記事では、寒冷地仕様の実力を分かり易く解説します。
寒冷地仕様とは
寒さが厳しい環境でも安全・快適に使える装備になってる車のことを寒冷地仕様といいます。オプションとして設定されているケースが多く、価格はメーカーや車種によって変わりますが、10,000円~40,000円程が相場です。
メーカーによっては北海道地区メーカー希望小売価格が設定されています。寒冷地仕様の装備があらかじめ含まれています。
暖かいところで乗ってもいいのか
寒冷地仕様を、低温で寒く雪が降ったりする地域以外で使って問題はないのか・・・
全く問題ありません。
車種によっては全車標準装備となっているものもあります。例えば、ベンツやBMWなどのヨーロッパ車は元々寒冷地仕様です。
具体的に何が変わる?寒冷地仕様の中身
寒冷地仕様によって強化される部品や追加される部品は、車種によって様々です。ここでは一般的なものをご紹介します。
- バッテリー・オルタネーター・スターター強化
- リアフォグランプ追加
- ウォッシャー液タンク量と液濃度アップ
- ワイパーのモーター強化
- ミラーヒーター
- フロントウィンドウデアイサー
- リアヒーターやリアヒーターダクト
- 防錆加工
- 高濃度の冷却水(凍結防止)
筆者おすすめは、雨の日でもミラーの曇りが取れるミラーヒーターと凍り付いたフロントワイパーを熱線で溶かしてくれるフロントウィンドウデアイサーです。また、冷えやすい後ろのシートの足元も暖房が出るリアヒーターダクトもいいですね。10,000円~40,000円でこれだけの装備が付くのはお得だと思いませんか?
知らなければどうということはない装備や強化ばかりですが、知ってしまうとあった方がいいと考えてしまうのは私だけではないでしょう。
また、ハイブリッド車では排気熱回収機というものがつく車種があります。ハイブリッド車は夏より冬の方が燃費が落ちます。理由はエンジンを温めようとしてエンジンをかけてしまうからです。ハイブリッド車はいかにエンジンをかけずモーターだけで走れるかが勝負です。排気熱の熱を再利用するシステムです。
寒冷地仕様の落とし穴
いいことばかり述べてきましたが、注意点もあります。まずセダンではリアワイパーが付いてくるものがあります。リアワイパーが装着されることによってスタイリッシュなデザインが崩れることがあります。更に荷室が狭くなるなどのデメリットが生じる時もあるので、新車購入時は特によく確認する必要があります。
また、バッテリー強化に伴い交換時の費用がアップします。寒冷地仕様と同時装着できないメーカーオプションもあるので注意が必要です。
まとめ
バッテリーやエンジンスターターの強化は目に見えるものではありませんが、安心な装備ですし暖房強化は寒い冬には重宝します。ミラーヒーターは普段でも重宝する装備です。氷点下以下になる地域での使用することがあった場合、本当に命を守るために役立つものばかりです。オプションで寒冷地仕様の設定がある場合は、何がどう変わるのか?デメリットになるところはないか?必ず内容をよく確認する必要はありますが、低予算でこれだけの装備や強化が施される『寒冷地仕様』は選んで損はありません。必ず選んで安心・快適な新車を購入しましょう。
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